感染症とは?

今回のタイトルの中にある「感染症」という言葉は皆さんご存知だと思います。
辞書で調べると「病原微生物が経口・経皮その他種々の経路により生体に侵入して増殖し、
または毒素を出して起こす病気」とありました。

「虫歯は感染症」とは、虫歯の主な原因であるミュータンス菌(虫歯菌)は、生まれたときから口の中に存在するのではなく、後から口の中に入ってくるものである、ということを指しています。

虫歯菌はどこから感染するの?
では、虫歯菌はいつ、どのように入ってきて感染するのでしょうか。
実は、その侵入源(感染源)は、母親など周囲の大人だと考えられています。
虫歯菌をもった大人から唾液を介して感染し、そのまま棲みついてしまうのです。

虫歯菌はどこから感染するの?
具体的には・・・

1.口移しの食事、硬い食べ物を柔らかく噛みくだいて与える噛み与える
2.スプーンやコップを共有して使う
3.熱い食べ物をふ~ふ~して冷ます
4.離乳食を口をつけたスプーンで味見する
5.スキンシップのキス

など様々で、子供のために良かれと思ってしている行為のいくつかは、将来虫歯になってしまうリスクを高めているのです。

感染しやすい時期
子供が虫歯菌が感染しやすいのは、生後1歳半から3歳くらいまでの間だとされています。
この時期を過ぎると感染の可能性はぐっと低くなります。
短い期間ではありませんが、この時期に気をつけることで、リスクはかなり小さくなります。

手入れは日ごろから
日ごろの食生活で、これらの行為を完全にしないようにすることは、かなり難しいでしょう。
しかし、そうしたことが少なければ少ないほどリスクは小さくなるので、心がけることだけでも差は出てくるでしょう。
加えて、周囲の人間の口の中の虫歯菌が少なければ、それだけ感染の確率も減るわけですから、親たちも、

・虫歯があれば治しておく
・正しい歯磨きを励行する
・キシリトールを摂る

など日常から虫歯菌を減らしておく努力も大切です。

しかし、乳幼児期に虫歯菌の感染を防ぐ努力をしたからといって、虫歯になるリスクがゼロになったわけではありません。
ですから、歯磨きをしなくていいとか、たくさん甘いものを食べても大丈夫ということではありません。

今回述べてきた、虫歯菌の感染を防ぐことはとても重要なことですが、あわせて、ブラッシングなどで口の中を清潔に保ち、虫歯菌の栄養源である糖分を摂りすぎないよう食生活に気をつけて、はじめて歯の健康が保てると考えてください。

新大久保歯科医院